青物の締め方でまず迷うのは、脳締めをきれいに決めることではなく、どこを切って血を抜くかです。
船ジギングで釣ったハマチやメジロなら、エラ側から背骨下の太い血管を切って血を抜きます。ブリ級や神経締めまでやる魚は、尾の付け根側も使います。
最初の頃は、血抜きも神経締めもうまくいかず、脳締めも含めていろいろ試しました。
締め方が甘い魚は、生臭さが出たり、血が回ったり、身が早く硬くなったりします。
その中で、船上で一番手早くできて、血がきれいに抜け、鮮度を落としにくかった流れをこの記事にまとめています。
青物は、締める・血を抜く・冷やすを分けて考える

釣った青物を持ち帰る処理は、ひとまとめに「締める」と言われます。
ただ、船上でやることは分けた方が分かりやすいです。
- 魚の動きを止める
- 血を抜く
- 必要なら神経締めを足す
- 潮氷で冷やす
理想はこの順番です。
ただ、青物が連発している時や船が揺れる日は、毎回きれいに全部できるとは限りません。
その時は、血抜きと冷却を先に外さない。神経締めは、できる時に足す工程として考えます。
釣る前に出しておく道具は、ナイフ・手袋・海水バケツ・潮氷
青物が釣れてから道具を探すと、処理が遅れます。
釣り始める前に、使うものだけ出しておきます。
- エラ周りを切れるナイフ、またはフィッシングハサミ
- 魚を押さえる手袋、濡れタオル、濡れ軍手
- 血抜き用の海水バケツ
- 氷と海水を入れたクーラー
- 余裕があれば神経締めワイヤー
初回の持ち物全体を確認するなら、先にこちらを見ておくと迷いにくいです。
参考 オフショアジギング初回の持ち物|全部買う前に船へ聞くこと
ナイフは魚体に対して無理に大きいものを使うより、エラ周りに入れやすく、濡れた手でも握れるものが使いやすいです。
ハマチ・メジロは、エラ側から背骨下の血管を切る

ハマチからメジロくらいまでなら、まずエラ側から処理します。
魚体を押さえる時は、エラ周りを濡れタオルか濡れた軍手で包むように持ちます。魚体を追い回すより、エラ周りを押さえて刃物を入れる場所を作る方が安定します。
ここで魚が暴れ続けると、血が回りやすく、身にも余計な負荷がかかります。だから、エラ側を切る時に背骨まわりも一緒に断つイメージで処理します。

切る場所は、エラの奥から背骨まわりです。背骨の下を通る太い血管を切る意識で、エラ側から刃を入れます。
この一手で、魚の動きを止めることと血抜きの入口を同時に作ります。脳締めを毎回きれいに決めようとして迷うより、まずここを外さない方が現実的です。
背骨の硬い部分を力で叩くように切ろうとすると危ないです。最初はここでつまずきやすいですが、刃が通りやすい軟骨のすき間を探すと、スッと切れます。
小さめのハマチなら、エラ側を切って海水バケツへ入れるだけでも処理は進みます。

ブリ級は、尾の付け根も使って血抜きと神経締めに入る
魚が太くなるほど、エラ側だけでは血が抜けにくいことがあります。
ブリ級なら、尾の付け根側も切って血が抜ける出口を作ります。
切るのは、尾の手前の細くなった部分です。神経締めをする場合は、この尾側の切り口からワイヤーを入れます。


尾側から見た断面で狙うのは、中央の大きい穴ではありません。その上にある小さい穴、つまり脊髄の通り道にワイヤーを入れます。うまく入ると、魚体がビクッと反応します。
ワイヤーが入らない時は、そこで粘りすぎません。血抜きと潮氷を先に済ませます。
ブリ級まで神経締めするなら、ショートタイプではなく、80cm前後あるロングタイプを選びます。
太さは1.0〜1.2mm前後が目安です。短すぎると頭側まで通しにくく、細すぎると曲がって入りにくいです。
血抜きは海水バケツで5分前後、放置しすぎない

エラ側を切ったら、海水を入れたバケツに頭側から入れて血を抜きます。
目安は、だいたい5分程度。
切り口から血が勢いよく出続けている間は、そのまま海水に入れておきます。血の出方が弱くなり、海水の赤い濁りが落ち着いてきたら、潮氷へ移すタイミングです。
長く入れっぱなしにすれば良いわけではありません。血が抜けたら、次は冷却用の潮氷へ移します。
時合い中は血抜きと冷却を先にする
神経締めは、死後硬直を遅らせて鮮度を保ちやすくする工程です。
できるなら、やった方がいいです。とくにブリ級を刺身で持ち帰るなら、神経締めまでできると安心感があります。
ただ、船ジギングでは魚が続けて上がる時間があります。
そこで全ての魚に同じように神経締めをしようとすると、釣りの手が止まります。
持ち帰る魚を決めたら、その魚は血抜きと潮氷まで先に済ませる。神経締めは、余裕がある時だけ行います。
潮氷は魚全体が浸かる量で冷やす

血抜きが終わったら、氷に海水を足した潮氷へ入れます。
氷を上に乗せるだけだと、太い青物の中心まで冷えにくいので、魚全体が冷たい海水に触れる量にします。
真水だけで冷やすと身が水っぽくなりやすいので、船上では海水を使います。
クーラーに入れたあとも、魚が曲がりすぎないように入るサイズを用意しておくと持ち帰りやすいです。
サイズ別の処理目安
同じ青物でも、ハマチとブリ級では処理の重さが変わります。
| サイズ | まずやること | 神経締め | 冷却 |
|---|---|---|---|
| ハマチ | エラ側から血抜き | 余裕があれば | 海水バケツ後に潮氷 |
| メジロ | エラ側を確実に切る | 持ち帰る魚は検討 | 魚全体を潮氷へ |
| ブリ級 | エラ側に加えて尾側も使う | できれば行う | クーラーサイズと氷量を先に見る |
小さい魚ほど、血抜きと冷却を速く済ませる方がいいです。
ブリ級は、魚体が太いぶん血抜きも冷却も雑にできません。尾側を使うか、潮氷にしっかり入るかまで見ます。
どのサイズでも、最後に見るのは血が抜けているか、魚全体が冷えているかです。
青物を美味しく持ち帰るなら、完璧より順番を外さない
青物の締め方は、道具や方法の名前を覚えるだけでは船上で迷います。
先に決めるのは、この順番です。
- エラ側から血を抜く
- 必要なら尾側も使う
- 神経締めはできる魚に足す
- 潮氷で魚全体を冷やす
ハマチやメジロなら、まずエラ側の血抜きと潮氷。
ブリ級なら、尾側と神経締めまでしっかり行う。
船の上で迷った時は、神経締めに粘るより、血抜きと冷却を先に済ませてください。
