ジギング用のクーラーボックスは、最初の1台ほど判断が難しいです。
小さすぎると、ブリが釣れた日に入れ方で困ります。かといって、いきなり大きいものを買っても、続けるか分からないうちは置き場所と金額が重くなります。
しかも、容量の数字だけでは決まりません。45L、60L、65L、80Lと並んでいても、見るところは「魚がどう入るか」と「自分がどれくらい続けるつもりか」です。
この線引きを間違えると、釣れたあとに無理やり入れるか、使わない大きな箱を家に置くかのどちらかになりやすいです。
まずは、45Lで始めてもいい人と、最初から65L級を見た方がいい人の違いから整理します。
本気でジギングを続けるなら65L級が使いやすい
ジギングを長くやるつもりなら、クーラーボックスは65L級を選んだ方が後悔しにくいです。
特に青物ジギングでブリまで考えるなら、45Lではどうしても窮屈になります。ハマチやメジロなら入っても、ブリが混じると魚を曲げたり、尾側を落としたり、氷の量を削ったりする判断になりやすいからです。
私が使っていて良かったのは、シマノのスペーザホエール65Lです。
これは本当に使いやすかったです。
シマノ公式にもスペーザホエールの60Lはあります。なので60Lという選択肢自体は間違いではありません。
ただ、スペーザホエールで見ると60Lは内寸80cm級、65Lは内寸85cm級です。
ブリまで考えて少しでも余裕を取りたいなら、65Lを本命に見ます。
魚が入るだけではなく、
- フタがしっかりしていて上に座れる
- 排水もしやすい
- 大きい魚を入れたあとも洗いやすい
こういう部分は、実際に何回も船に乗るようになるとかなり効いてきます。
安いクーラーでも魚は入りますが、フタが弱くて座るとベコベコするものもあります。
船の上ではクーラーに座ることもあるので、そこを地味な差だと思わない方がいいです。
まだ続けるか分からないなら45L前後でも始められる
最初から65L級を買うのが正解、とは言い切りません。
- ジギングにハマるか分からない
- 年に1回か2回しか行かないかもしれない
- 車や家に大きいクーラーを置く場所がない
そういう段階なら、45L前後から始めてもいいです。
ハマチ、メジロ、サワラ、真鯛あたりが中心なら、45L前後でも成立する釣行はあります。釣れた魚を全部持って帰らず、必要な分だけ持ち帰るならなおさらです。
問題は、ブリが釣れた時です。
45Lだと、そのままきれいに入らないことがあります。
その場合は尾びれ側を落として入れる、頭を落とす、魚を曲げて入れるなどの判断になります。実際、それで持って帰ることはできます。
ただ、毎回それを前提にするのはしんどいです。
船の上で余計な作業が増えますし、潮氷の中で魚全体をきれいに冷やす余裕も減ります。
だから、45Lは「様子見で始めるサイズ」です。これからガンガン行くつもりなら、最初から65L級を見た方がいいです。
発泡クーラーやキャンプ用クーラーで代用できる場面もある
クーラーボックスは釣り専用でないとダメ、という話でもありません。
初回だけなら、発泡スチロールのクーラーで代用する方法もあります。安いですし、家に大きいクーラーを増やさずに済みます。
キャンプ用の大型クーラーを持っているなら、それを使える場合もあります。内寸が足りて、氷が入って、車に積めるなら、青物を持って帰る箱としては使えます。
実際、ジギング船に乗ると、いろいろなクーラーを使っている人がいます。全員が同じ釣り用クーラーを持っているわけではありません。
ただし、釣り用クーラーには釣り用の良さがあります。
- 魚を入れやすい横長の内寸
- 水を抜きやすい排水栓
- 魚の匂いを洗いやすい形
- フタやボディの強さ
- 船上で扱いやすいキャスターや取っ手
発泡クーラーやキャンプ用クーラーは、ここが弱いことがあります。特に魚の匂いは残りやすいので、キャンプでも使うお気に入りのクーラーを魚用に使うなら覚悟しておいた方がいいです。
容量Lより、魚がまっすぐ入る内寸を見る
クーラーを選ぶ時は、容量のリットル表記だけで決めない方がいいです。
同じ45Lでも、形によって内寸は変わります。60Lでも横長のものと、そうでないものがあります。青物ジギングでは、魚がまっすぐ入るかどうかがかなり大事です。
目安はこうです。
| クラス | 向く人 | 使いやすい魚 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 45L前後 | まず試したい人 | ハマチ、メジロ、サワラ、真鯛 | ブリ級は入れ方に困ることがある |
| 60L級 | 60L台で少し抑えたい人 | メジロからブリまで見る釣行 | 65Lより余裕は少ない |
| 65L級 | 本気で続ける人 | ブリまで考える青物ジギング | 高い、重い、置き場所が必要 |
| 80L以上 | 遠征、大型狙い、複数人 | 大型青物、数を持ち帰る釣行 | 初回には大きすぎることが多い |
| 発泡・キャンプ用 | 様子見、単発釣行 | 内寸が足りる魚 | 保冷、排水、匂い、耐久に注意 |
シマノのスペーザホエールで見ると、45Lは内寸70cm級、60Lは内寸80cm級、65Lは内寸85cm級です。
ダイワのトランクマスターHD II 6000も、内寸85cmの60Lクラスです。
こうやって見ると、リットル数だけでなく「何cmの魚が入るか」を見る意味が分かりやすいと思います。
それと、魚だけでクーラーをいっぱいにしない方がいいです。血抜きした魚は潮氷で冷やします。氷と海水のスペースも必要です。
血抜きと潮氷の順番はこちらでまとめています。
参考 青物の締め方はどこを切る?ハマチ・ブリの血抜きと神経締め
80L以上は安心だけど、持って帰りすぎ問題が出る
80L以上のクーラーを持っている人もいます。
遠征、大型青物狙い、複数人で魚をまとめて入れる釣行なら、80L以上が便利な場面もあります。ブリやヒラマサが複数本入ることを考えると、余裕があるに越したことはありません。
でも、最初の1台としては大きすぎることが多いです。
まず重いです。魚と氷が入ると、めちゃくちゃ重くなります。
車に積むのも、家に持って入るのも大変です。
それ以上に、魚を持って帰りすぎると後がしんどいです。
青物を何本も持って帰ると、帰ってから捌くのが本当に大変です。台所も汚れますし、ゴミも出ます。冷蔵庫や冷凍庫のスペースも使います。
釣れた魚を全部持って帰る必要はありません。食べる分、配れる分、自分で処理できる分を選んで持ち帰る方がいいです。
大きいクーラーは安心ですが、魚を詰め込むための箱にしない方がいいです。
買う前に船へ確認すること
クーラーを買う前に、乗る船へ確認した方がいいです。
聞くことは多くありません。
| 聞くこと | 理由 |
|---|---|
| 氷は船にありますか? | 自分で買う氷の量が変わる |
| 魚を入れる船のクーラーはありますか? | 自分の大型クーラーが不要な場合がある |
| 自分で持って行くなら45Lで足りますか? | その海域の魚サイズで変わる |
| ブリまで考えるなら60L以上が必要ですか? | 買うサイズを決めやすい |
聞く時は、こんな感じで十分です。
今度ジギングで乗りたいです。 クーラーボックスを買う前に確認したいのですが、 船の氷や魚を入れるクーラーはありますか? 自分で持って行くなら45Lくらいで足りますか? ブリまで考えるなら60L以上が必要ですか?
船によって、魚を船の大型クーラーにまとめて入れるところもあります。各自のクーラーを船に持ち込むところもあります。港に戻ってから自分のクーラーに移す運用もあります。
ここを確認せずに大型クーラーを買うと、思ったより使わないことがあります。
迷った時の選び方
最後に、かなり現実寄りにまとめます。
これからジギングを本気で続けるつもりなら、65L級を買った方がいいです。
特にブリまで考えるなら、スペーザホエール65L級はかなり使いやすい選択です。
まだ続けるか分からないなら、45L前後でも始められます。
発泡スチロールのクーラーや、家にあるキャンプ用クーラーで代用するのもありです。
ただし、45Lや代用品でブリが釣れた時は、尾側を落とす、魚を曲げる、氷の入れ方を工夫するなど、どこかで無理が出ます。それを分かった上で使うなら問題ありません。
80L以上は、遠征や大型狙いなら便利です。
でも、最初からそこまで大きくしなくてもいい人は多いです。魚を持ち帰りすぎると、重いし、帰ってからの処理が本当に大変です。
クーラーボックスは、釣果自慢のための箱ではありません。
釣れた魚をちゃんと冷やして、無理なく持って帰って、家でおいしく食べるための道具です。
クーラー以外の持ち物を整理するなら、こちらも先に見てください。
